中医学・東洋医学のおはなし

セルフケアしたいけどツボはどうやって選ぶんだろう、東洋医学の本に書いてある意味がわからないという方向けに書いています。

「聴宮」耳鳴り、突発性難聴、メニエールによく使うツボ①

鍼灸師が耳の施術によく使うツボがあります。


私は「耳の三兄弟」と呼んでいます。


耳の付け根にあり上から
・耳門(じもん)
・聴宮(ちょうきゅう)
・聴会(ちょうえ)


今日はその中の「聴宮」のおなしです。

「聴宮」の作用


「聴宮」のツボの作用は「通経活絡・益聡開竅」です。


わかりやすく言うと「経絡の流れをよくして、耳の通りを良くするツボ」です。


「経絡の流れを良くする」って具体的にいうと「コリをほぐして、流れを良くする」ということです。


つまり「肩コリ」ならぬ「耳コリ」に使うツボですね。


耳鳴り、難聴、メニエールなど耳の症状には必ずと言って使っています。


なぜ「聴宮」を使うの?

「聴宮」は「手太陽小腸経(てのたいようしょうちょうけい)」と呼ばれるグループに属しています。


この流れは「手の小指」からヒジ、腕の外側、肩甲骨、くび、ほほ、目の外側をとおり終点が耳の「聴宮」です。


だから「肩甲骨や腕、くび、ほほ、目、耳」のどこかが凝っている場合は「聴宮」を使います。


最初に書いた「耳の三兄弟」の中で一番使いやすいツボなので、基本「聴宮」はよく使われます。


針を刺すとツボのまわりの筋肉が緩んでコリがほぐれます。


「聴宮」のセルフケア

細かい位置は気にしなくても良いので耳の前を清潔な手で優しく揉んであげましょう。


耳の周りはデリケートなので力を入れてゴシゴシしない!


バイキンが入らないように清潔な手で!



耳の異常があるときは自己判断せずすぐに耳鼻科を受診しましょう。


もちろん病院受診後は鍼灸院との併用がおすすめです。


耳の異常とは「音が聞こえない」「耳がふさがった感じがする」「音が割れたような反響するような感じがある」などです。